上山競馬,お疲れさま!

2003年11月11日,山形県の地方競馬場かみのやま競馬が45年の歩みに終止符を打った.その最終日を訪ねた折のメモ.最終日でも平日開催とはいえ本場の入場者数は3800人ほど.廃止はやむを得なかったのだろう.地方競馬はどこも苦しい経営下にある.内容は食べ物中心.
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>2003年11月10日
家を7:00頃出発.NHK朝の連続テレビ小説はビデオに録っておく.朝9:00に大学で学割を取り,新宿経由で宇都宮まで鈍行で行く.駅前の餃子屋たちは店構えがおいしそうに見えなかったので,30分ほど大通りを歩き,1本脇道に入った「ふんよう菜館」でBランチ(肉塊の香草煮)680円と餃子270円を食す.仙台の牛タンもそうだがタレがうまい.タレをつけない餃子自体はいたって普通の味だ.駅までの帰り道にラーク270円を購入してふかす.いつもは飲み屋でひとに頂戴するだけなので自分で買うのは久しぶり.雨が降り始める.

仙台まではいつも通り鈍行で.四ツ谷→仙台→福島(山形経由)で乗車券は6380円.接続の悪い黒磯の売店で缶のホットコーヒー120円で暖まる.仙台に到着.疲労は少ない.あらかじめ学割を使い福島→東京の乗車券3690円を購入しておく.定禅寺通りのドトールコーヒー180円で一服する.


かき徳へ出陣.海のミルク!!生かき3個1200円をほおばる.志津川町戸倉水戸辺浜産.お供は浦霞900円.会計3255円.

おでん三吉へ.かき徳同様国分町に居を構える.がんも,大根,ふき,豆腐各150円,ホッキ貝300円,蛤350円,ギバサ(秋田の海草)のサラダ300円,つぶ貝,ニラ玉共に250円,すりみ200円,じゃがいも100円,お燗のお酒350円4杯.計約3400円.しみじみ貝のおでんはうまい.貝はおでんが,白身(はぜ,きす,めごち)は天ぷらが,その微妙な差を楽しめる点において寿司に勝るな,と思いつつ,客引きと適当に会話しながら不夜城国分町を後にする.

>2003年11月11日
朝の仙山線5:00(仙台)→6:12(山形)に合わせて4:30に起きる.かみのやま温泉の共同浴場で一風呂浴びるために,コンビニでタオルと歯磨きを購入する.ラジオ,小説,ボールペン,財布,ハンカチ,ちり紙,をジャケットのポケットに詰め込み手ぶらで来ていた.


空からは昨夜からの雨が降り続いている.河北新報によると昨日の予報通り今日一日回復しない模様だ.天気予報は肝心なときに当たる.昨夜の夜行バスでかみのやま入りしていた大学のサークルの後輩と,かみのやま温泉駅の待合室で落ち合える.尚仙山線で通過した作並温泉は名湯である.2003年夏に訪ねた一の坊旅館の風呂は素晴らしかった.

歩いて神社の裏手にある駅から一番近い二日町共同湯へ行く.80円の入浴料.洗面器といすを使い終わった後,片付けずに湯船へ入ったことを年寄りに注意され反省する.こういうことをすると一日の運気が下がる.

駅まで湯冷めしながら戻り,タクシーでいざ競馬場へ.開門30分以上前にもかかわらずなかなか人が多い.さすが最終日なのだろうか?.選挙期間さながらに,競馬開催最終日を伝える宣伝カーが街を練っている.バイト先の社員の方は,新幹線にて6レースあたりからの参加とメールをもらう.

開門.赤い競馬新聞ヒントを買って,玉こんにゃくを噛みしめる.からしが染みて旨い.カレーを食堂で流し込み朝食にする.1レースから観戦.途中合流した社員さんは馬連購入馬が1ー3着など,おしいだけでいつも通りの当たらずじまい.払い戻しはさんざんだった.私の方も,雨が降りしきり寒かったけれどビールを飲みながら奇麗な馬を見るのが目的なのだから,と心の中で予想が当たらないことを正当化する.

9レースは今回足を運ぶ最大の契機となったスポニチのバイト員片山君の冠レース「スポニチボーヤ片山君もひかん記念」.片山君がプレゼンターとして登場するとその風貌に観衆がどよめいた.モヒカンをいつもより高く極め,両脇の頭皮に上山と剃るスタイル.そしてかみのやま競馬クライマックスとなった「樹氷賞」を堪能しフィナーレとなった.市長の廃止の経緯と閉幕の挨拶に,こんな素晴らしい競馬場をなぜつぶすんだお前なんか辞任しろ,とやじがとぶ.雨は降り続いている.3人は頃合いを見計らって,馬は駄目だったが米沢で待つ牛を目指し競馬場を後にした.

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