monthly diary 2008 /☆Go to Index Page☆/

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2008.12
偽 偽
 2007年からdiaryを書いている.大晦日までのその年の記載字数は,2006年=26758字,2007年=34769字,2008年=3804字だった.2008年,今年の字は「偽」.今年の私は,「偽偽」.嘘ついている自分を偽ると,2重否定で,空っぽの正直者になることが身にしみた.尚も体裁を整えて書けば,想像出来た顛末,自虐的に言えば,なかなかの体験だった.外見を気にし,注意し,でも中身は「偽」.
 2008年末,2006年の最初の日記に写真をつけたMACのデスクトップ(初代のG5)が壊れた.そして買ったのが,MACの一番安いNote Book.唯一残るMACらしい白のボディが気に入った.使ってみて,デザインは素敵だし,使用感は快適だ.でも,中身はイマイチな方に変わっていた.「1. 遅い:5年ぶりの買い替えのため,10万ちょいでも当時40万弱のデスクトップ機程度の性能はあると思っていたが,甘かった.感覚的にはインテルのチップがMACに馴染まない気がする」「2. 互換性がない:Photoshop Element2.0はOS 10.3→10.5の変更で使えなくなった」「3. 純正製品に繋がらない:5年前,デスクトップと合わせて購入したアップル・シネマディスプレイ,こいつのADCコネクタを持つと,新しいノートが繋げるには,別売りの不格好で大きなアダプタをかませ,更に別売りのケーブルを繋げて,尚,アップル社未サポートの使い方,らしい」.MicroSoft(Windows)/Intelではなく,独自にPowerPCで性能のよさを作り,独自故の互換性を保っていたMAC.外見は紛れもなくMACだけど,中身にいただいた感情は「偽」.
 2009年は,「有言実行」.長い時間掛け,「偽」ながら,着飾り,薄っぺらく視野は広がった.2009年は,果実に結びつける,それだけを考える.

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2008.09~11
虚構
 壊さなければならない.でも,その前に一度,中身を空にする必要があるのだろうか.自然現象や戦争は,中身がたっぷり詰まったものを壊す.心優しい人は空っぽになってから破壊する.私は自然現象や戦争が嫌いでないが,心優しいみたいで,一番たちが悪い.

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2008.06~08
ついに
 忙しくないはずなのに,いや,忙しくないが故に,退屈な身にならないと分かりきっている反復作業で時間を浪費する程度の心に落ち着き,ゆとり作業の一環であるサイトの更新も遠くなっていた.週→月と頻度が移り,ついに3ヶ月纏めた更新になった.
 結局,酒だ.特にベルギービール.渋谷(BELGO)で飲み,神保町(BRUSSELS KANDA)で飲み,辻堂(ジョン・ポール←2008.8に閉店)で飲み,水道橋(FRIGO-EST)で飲み,藤沢(Century Break)で飲み,原宿(BRUSSELS HARAJUKU)で飲み,挙げ句,専用グラスを買って家で楽しんでいる.なんなんだろう.酒まで,小金を持って,国産ビールより大分値がはるが,個性的で主張がしっかりあるものを求めているというのか.本当に潤っている?ムール貝をむさぼっている時間くらいはいろいろ忘れられるのは事実であるけれど.
 殻を破り,今をあえて逸するのには,長くベルギーに飛んで,”とことん”浸ってみるのが一つの手.でも,ちょっとの小金のためのしっかりとした拘束により,冒険心を失っては身動きとれない.いや,更に,そういう思想が浮かぶ頻度,浮かんだ後の思考の掘り下げもままならない.

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 AppleのiPhoneが,Soft Bankから発売された.列をなす客を横目に,目的を持ってキャットストリートに向かう.久方ぶりの小さな心地よさ.
 携帯電話は通信速度をあげる方向で進化をしてきた.音声電話もVoIPと言って,デジタル信号に変換されて通信が行われている.速度は,数100K/秒(第3世代という)から,近頃はHSDPA(第3.5世代という)により数M/秒での通信が可能となった.そして,大学の同窓会で会った知人は,その先のWiMAXやLTE(第3.9世代という)や第4世代で高速通信を可能とするMIMOや高速フーリエ変換についての研究をしている話しをしてくれた.もういいのではないだろうか?通信する時間はたっぷりある.通信したデータを人が処理しきる時間はまるでない.日本における契約1億人に渡り,「必需品」という確固たる認識を得た携帯電話.メールや通話,簡単なインターネットがゆっくりでも,確実に出来ればいい人にとって,5万円という携帯端末の値段は高く感じる.iPhoneは2,3万みたいなので,そこに食いついた客も多くいたのではなかろうか.
 携帯を使っていてふと欲しくなる機能は,撮った写真をその場でプリクラとして携帯端末から出力してくれる機能.技術的にも可能でなかろうか.でもなぜかない(もしかしたらあるのか?).

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2008.05
長*永く,弱*弱しく
 ベッド脇の電灯を変えた.省電力で,長持ちするのが売りらしい.これは素晴らしい,とレジに持っていく.表面が黒ずみ,フィラメントが切れる直前まで,黄白いまぶしい光を放っていた白熱灯と交換し,夜,スイッチを入れて電気を流すまで,新電球の悪いところは何一つないと思っている.
 暗い.光が弱々しい.枕元に置いた活字は判然と浮かび上がらせられず,無意ながら,電灯が放つ明かりは,へなへなと部屋に拡散している.
 平凡に長生きする人生よりも,一瞬であっても異彩を放って消える方を好んでいたはずだ.これまで,恵まれたことに,ほとんどのことは並より大分よくこなせ,精神もそれに伴って充実していた.何よりも,生きていく中で,これだけは負けない,これだけは自信がある,と思い込んでいる事柄を纏ってきた.今も,確かに,平均60点の生活.景気の波が激しい世の中で,悪くない暮らしをしているはずだ.でも,際立った特徴がない.打ち込めるものを見いだせないでいる.逸した機にすがり,きっと,ずっと"change"は来ない.きっかけは自分が作るべきものだと言葉では分かっていながらも.

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2008.04
花*花しく,実※未しく
 気の衰えを感じる時間が増えている.覇気がない中でも力が抜けた自然体,とは違う.ここ5年で急成長した空疎感が巣食い,既に食い破られてしまった.日常に持てる,作り出す,誇りが小さくなっている,な.
 気分転換に,切れていたパスポートを取り直す.石油高騰でSurchargeが高い,な・・.めりはりのない時間が途切れることなく続いているし.酒に酔えない心境と思いきや,飲むと,少量でも,目がとろん,きゅっと眠くなる,直感とは逆.酒を求めないと,気を紛らせないと,少しでも酒の楽しみにすがらないと,日常を過ごせない.酒を飲み続け,酒を飲んで得られるものへの想像力が増し,日々の酒飲みで得たものとの乖離がほとんどないと分かっていても.

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 庭に実った柚子ゼリーを食べても,風呂に柚子を浮かべ,嗅いだり,絞って気泡を楽しんだりしても,変われない.瞬間は美味しいし,気持ちがいい,のに.和,日本テレビで放映中の蒼井優出演ドラマ「おせん」はよい.何がいいかって,夜な夜な酒を傾けるおせんの表情,仕草,回想.しみじみとした笑顔がにじんでいる.いい.これが,酒飲みたる姿.

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2008.03
3月の恒例

 今年も高松宮記念に参じる.ビールと新幹線に揺られ名古屋まであっという間.すぐさま,翌13:30のお楽しみの予約を取り,駅地下に降りて矢場とんで串片手にビール,〆は味噌カツ丼.だだっぴろい中京競馬場でドテ煮なぞつまみながらビールを流し,馬券の方はかすりもせず.11レースは高松宮記念のパドックの最前列に10レースの前から陣取って,フジテレビ「みんなの競馬」に映ってるだろうなと,ふー,髪をかきかき,カメラをちらちら.四位〜,武〜,応援や罵声に,紙コップのビールは,しみじみ,空になる.馬場には出遅れ,遠目から眺める,メインレースの馬券は相変わらず外れ.名古屋に戻り翌朝の身嗜みに高島屋でLUCIANO SOPRANIの香水を買うのも2年連続.歩いて15分程度の伏見まで高いと思いつつ200円の地下鉄東山線で向かい,開店間もない,鳥勢へ滑り込む.焼け焦げた朱の着物を羽織った,焼き手の主人の変わらぬ姿に安心しつつ,名古屋の地酒醸し人九平次に絶品焼き鳥を合わせる.客足が揃い,一部鬱陶しく,騒々しい,家族ずれも姿を表す頃,つくねで締めて栄へ.知っているバー2件を巡り,変わらぬバーテン,ラムの味,私の舌,を懐かしみ床へ.

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 翌朝,栄のいば昇に開店11:00に転がり,ビールで焼きを待つ.出て来た櫃まぶしを噛み噛み,するする,かっこむ.馬なりで高松宮記念を散った私の本名馬程度には,同僚が仕事するオフィスを思い浮かべながら,命一杯精を出し・・
 帰りは車.浜松でまた止める.これまた2年連続であつみ入り口脇の席へ座る.使い切った精は,白焼き,肝焼き,清酒で充足.酔いをなんとか時間が飛ばして,たっぷんたっぷん,くったんくったんで,湘南へと家路に着く.明日からが現実.

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2008.02
酒と光と本

 2月今年初めて雪が積もる.

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 白熱灯の黄にぼんやり室内が灯る.環境問題?光が暖かかく温暖化が効果があるかもね.やはり蛍光灯より白熱灯の光が優しい.故・河島英五は「酒と泪と男と女」と歌った.女がいるに超したことはない.でも,女がいたときは酒があった.「酒瓶と白熱灯(少しの光)と本」があれば,十分,想い出と感傷に浸るに足る.
 黄色の光を受け,ボトル越しに,映える褐色の液体.気分にマッチする瓶を選ぶ時間.「サンタ・テレサ1796」でも傾けながら,ノン・フィクションでも読む.読む本は,佐野眞一,高杉良,佐藤優,魚住昭,,ノン・フィクション,,現実ばかり.目先の利益,知識を求めて?.本棚の隅には,モンテ・クリスト伯やジャン・クリストフの読みかけの1巻が寂しく鎮座している.酒を飲むと瞬間の妄想,でもさっそく襲う睡魔.もう長編のフィクションを手に取ることはない,寂しさが襲う.

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2008.01
飲みながら

 家でよく飲む.そしてよく飲みに行く.20代後半,未婚,独りでも構わず飲みに出る.焼き鳥屋,スナック,串揚げ屋,鰻屋,小料理屋,蕎麦屋・・.見ず知らずの客同士の会話を,酒を傾けながら,聞いて,うむ,私は聞き上手と微笑む.酒の場で盗み聞いた内容は,頭がクリアで,情報に混じり気がないからでしょう,2日酔いになった翌朝でもしっかりと忘れない.何年経っても鮮明に覚えているシーンが多々ある.それが私の酒席の話のタネになる.同席者はそれを肴に酒を飲む.素敵な循環だと思う.
 でも,酒飲み行こって,誘って,ひょいひょい来る同世代って少ない気がする.半分いない.私の周りだけなら幸せなのだが・・.どうだろう.流行歌にも酒が歌われない.ちょっと前は,「酒よ」「酒と泪と男と女」なんてこてこての歌があったのに.近頃,ここ半年くらいずっと,スナックや鰻屋の前を通るたびに,20年後,私がおじさんと呼ばれるようになった頃,果たして生き残っているかを考えてしまう.生き残っていて欲しいし,私自身が20年後も変わらず,スナックや鰻屋の需要であっていたい.

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